今朝の朝日新聞デジタルで次のような記事が掲載されいる。
〈要点のみ整理〉
①現行の大学入試センター試験に代わる新テストが2020年度からスタート
②選択式(マーク式)だけでなく、記述問題も取り入れる
③記述問題についてはコンピュータによる採点支援を検討
私も大学・短大・高校、その他教育機関で指導しているが、「記述式」というのは非常に厄介である。
確かに、教育に携わる者としては「記述」は大歓迎である。
しかし、「記述の仕方」を教えられる指導者は果たしてどのくらいいるのだろうか?
私は高校生の時に、ある先生から以下のようなことを口酸っぱく言われたのを覚えている。
「選択式(マーク式)ができるには、記述式ができないといけない」
私はいまだに生徒たちにこのフレーズを使っている。
■4択から正解を論理的に導けるか?
英語の長文でもそうであるが、生徒たちの大半は4択のうち2択までは絞れる。
しかし、最後の正解に辿りつけないでいる。
4択を2択にまで絞るにせよ、最後の正解を選ぶにせよ、
そこにはかなりの論理的思考が必要になる。
この「論理的思考」は小学生のうちから鍛えておかなければならない代物である。
ではどうやって鍛えるか?
■もっと早い段階から「作文」に特化した授業を受けさせたい
やはり作文であろう。
「思い」を「記述」する。
他人に分かりやすく伝える。
大学生や短大生になって急に「○○について論ぜよ」と伝えても、書けないのは当然である。
まともな作文指導を受けていないのだから。
これは学生が悪いのではなく、まだまだ日本の教育に不備があるから。
小学校での作文指導に不満を抱いている保護者は多いと聞く。
作文に特化した授業もあっても良いのではないだろうか。
手間暇はかかるかもしれないし、すぐに効果が表れるものでもない。
センター試験に記述式を導入するならば、
もっと小学校での教育の改善を検討すべきではないだろうか。