なぜ塾の先生は一般的に授業がうまいのか(5)-教材の使い方ー


このエントリーをはてなブックマークに追加

こんにちは。WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

今月に入ってから、春休みから1学期にかけて使う英語の教材を作成しています。

新しく持つクラス、これまで担当してきたクラスなどを念頭におき、

教材作りをしております。

「教材作り」については明日のブログで伝えますが、

今日は「教材の使い方」について述べたいと思います。

7cec735a5b672b9d77554d27fd7e2a5e_s

■教材の使い方

(1)意図は何なのか

教材を最初に手にしたとき、もちろん中身を確認します。

・どんな単元があるのか

・構成はどうなっているのか

・レベルはどのくらいなのか

・ページ数はどれだけあるのか

上記以外に、私が大切にしているのは「教材作成者の意図」です。

いくらIT機器が発達したとはいえ、問題の選定は機械任せはできません。

最期の校正で必ず作成者自身が再度目を通すはずです。

そのため教材には「作者の思い」が入り込みます。

・いったい作者はどのような意図でこの教材を作ったのか

それを付随の資料や、塾スタッフ、作成者本人から確認をします。

良い塾だと「時期に応じたテーマ」があります

例えば・・・

「最終的にはこの学年には京大・阪大・神大レベルに持っていきたい。

しかし、今のこの子たちは、まだそこまでいけるレベルではない。

さらに、春は新入生がたくさん入塾します。新入生は今まで部活を中心に

してきたのでそこまで勉強はできていません。だから、基礎的なことを中心に

指導してあげてください。『英語っておもろいなあ』そう感じさせてあげてください」

のように塾の思いを伝えてくれます。

そして、「塾のテーマ」×「テキスト作成者の意図」×「生徒たちの力」×「私の授業力」

が絡み合って授業が成立するのだと私は思います。

(2)何を教えないか

授業において、先生の力量が求められるのが「何を教えないか」です。

もう一度言います。

「何を教えないか」

です。

つまり、「教える内容」と「教えない内容」の線引きができるかどうかが先生の力量の1つです

・このクラスのレベルならば「ここまで教えよう」

・このクラスは「ここを教えるよりは、こっちに時間をかけたい」

など、クラスや個人に応じて問題を選別できるかどうかです。

学力的に厳しいクラスに「新しい情報」を伝えすぎるのは消化によくありません。

生徒が1段ずつ階段を登れるように授業の設定をしてあげなければなりません

(3)問題の優先順位をつける

次は「教える問題」にスポットライトを当てます。

ここに大問1があって、そこに小問が(1)~(10)まであるとします。

そしてその10個は必要なので教えると仮定します。

あなたはその10個に対して優先順位をつけられますか。

つまり、その10個の重要度が分かりますか。

過去の入試問題などを研究していると、

・良く出る問題

というのがあります。

また、

・過去の生徒たちがつまづいた問題

というのがあります。

だから、(1)~(10)まで教えるにしても、

講師の側が重要度(優先順位)が分かっていれば、

「(3)は○○大で出題されたもの。何度も似た問題が出る重要なやつだ!」

と声のトーンを高くし、生徒たちにアピールできます。

そうすると生徒もこの問題に対する意識がグッと上がります。

勉強熱心な先生ほど多くの気づきがあるものです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です