こんにちは。WEST-TOTAL-EDUCAIONの西です。
この仕事に限らずどのような仕事でもそうだと思いますが、
どうしても世間が狭くなってしまいます。
会社の人との付き合いはあっても、なかなか他の人との付き合いがありません。
自分の授業の魅力を引き立たせるには、自分そのものを磨く必要があります。
そのためには積極的に外で出て新たな知識を吸収することも大事です。
いろいろな世界を持っていることで、
子どもたちにその情報を提供でき、
子どもたちもさらに考えることができるからです。
幸い、私はプロ講師であるとともに、
「話し方セミナー」「目標設定セミナー」「行動計画セミナー」
を開いていますので、多くの業界の方と出会えます。
そこでお聞きする話には授業で役に立つネタが満載です。
■教材の作り方
話がかなり横道にそれてしまいましたが、
専門性を高めるには縦にも横にも広げていかなければならないと思います。
さて、前回は「教材の使い方」の話をしました。
今日は、「教材の作り方」です。
(1)塾専用教材がある場合でも・・・
塾には市販されていない「塾専用教材」があります。
塾専用教材を使う場合はもちろん塾内の担当者がそれを精査して納入しています。
それが末端の教室に降りてきた場合、よく起こるのがミスマッチです。
「どうしてこの教材?」
だからこそ、担当者と末端の教科担当者とのすり合わせが必要になります。
実際に授業を担当する講師は付随のプリントを自作するでしょう。
この自作プリント、もしあなたが教室の責任者ならば、講師任せにしていませんか。
(2)教材の作り方
先ほどの「自作プリント」を含め、教材を独自に作成する場合についての私の考え方について述べます。
①自作プリント、独自教材は本当に必要なのか
スタートはここからです。
そもそも「自作プリント」「独自教材」を作ることに喜びを見出している講師が多いです。
「本当にその教材は必要ですか?」
特に塾専用教材と教科書とノートがあれば、自作プリントの90%が不要だと私は考えています。
例えば、中学校の英語で新しい文法単元を指導すると仮定してください。
1.型(公式)と訳し方の紹介
2.例文の説明
3.演習問題
これが新単元の主な流れです。
次に自作プリントを入れてもいいですが、私ならばもっと違うことをします。
それは「ゴール」設定がそもそも違うからです。
私のゴール設定は高校入試でも大学入試でもありません。
「使える英語(発信力のある英語)」です。
だから・・・
4.演習問題の音読
5.演習問題の暗誦
6.演習問題の単語を一部変えて英作文
ここまでやります。塾専用教材とノートがあればできることです。
もっと日本の将来を考えないと、もっと英語教育を考えないと!
②独自教材を作る方法
特に大学入試を専門とする場合、集団クラスでは塾専用教材を使わずにプロ講師に一任されることが多いです。
私もこの春から塾で7クラス、高校で7クラス、大学・短大(こちらは英語ではありませんが)5クラス担当します。
そのうち16クラスは独自教材にしなければなりません。
A 逆算型
私が教材を作る場合(英語に限りますが)、「逆算型」です。
例えば新高3生の長文読解のクラスを持つと仮定します。
1.クラスの現状と将来の把握
これが、まず最初にすることです。
ある程度の予測も入りますが、以下のことを考えます。
「国公立志望が多いのか」
「難関私立志望が多いのか」
「中堅私大志望が多いのか」
「センター試験を受けるのか」
「公募推薦が多いのか」
途中で増えることも多いので、最終的には「難関私立志望」で設定をします。
国公立志望をする子には別途、課題を配布します。
今の私立大学を受ける生徒はセンター試験を併用ことも多いので、センター対応型にもしておきます。
2.期間と内容の設定
・翌年1月19日~31日「私立直前対策」・・・志望校別私立大対策
・翌年1月1日~16日「センター直前対策」・・・センター内容
・12月・・・「センター対策」
・11月・・・「私大800語~1200語長文対策」
・10月・・・「公募推薦対策」
・9月・・・「私大600語~800語長文対策」
・8月・・・「センター・私大(~600語)長文対策」
・6月~7月・・・内容一致対策
・4月~6月・・・精読演習
こんな感じで決めていきます。
3.テーマの設定
長文を扱うにしても、設問の種類はバラバラです。
・内容一致
・適語補充
・和訳
・整序
それぞれの時期に合わせて問題をチョイスしていきます。
4.問題の配列
「基礎⇒標準⇒応用」と並べることが多いですが、
受験直前期となると「応用⇒標準⇒基礎」に変えることもあります。
後者の方が、「達成感」が得られやすいからです。
ただし、後者にするかどうかはそのクラスの状態を見て最終的に判断します。
上記以外にも、いろいろと考えなければならないことがありますが、
とにかく「準備」「分析」「時間」が必要です。