先日、教育業界に新たな一石を投じる記事が掲載されました。
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6172111
塾講師を国家検定に 信頼性向上狙い17年にも
塾講師の検定を「国家検定」にする準備が進んでいる。指導力を保証して信頼性を高めたい塾業界と、サービス業の質を上げたい国の思惑が背景にある。2017年にも実現する見込みだが、受検はあくまで希望者のみ。どこまで普及するかは不透明だ。(朝日新聞デジタル)
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「塾講師検定」では何が評価されるのでしょうか?
また、資格保有者の授業は安心できるのでしょうか?
以下は、「塾講師検定」を主催している公益社団法人全国学習塾協会ホームページからの引用です。
■塾講師には「個別生徒の状況に応じて臨機応変に対応する能力」等が不可欠であり、塾講師の個性なども重要視されますが、本検定試験では、学習塾講師が身につけるべき事項のうち『共通して求められる知識・技術・能力』、『客観的に判断しうる知識・技術・能力』を対象範囲に限定します。
■映像によって評価者が審査を行う検定試験の性質上、本検定試験の評価対象は『塾講師の行動』となります。つまり、知識・能力・技術が行動に現れていない場合は評価しません。塾講師の「意識」も行動に現れている場合のみ評価するものとします。
これを読んで理解できる部分が以下の通りです。
⑴ ベテラン講師ではなく学生講師または講師を始めて3年くらいまでの方を対
⑵ 学力的知識の測定
⑶ 板書、発問など、いわゆる授業スタイルの測定
つまり、この検定は「客観的に測定可能な項目」を確認しているのだと私は感じます。
確かに、以前私が関わっていた採用試験では、makeの過去形をmakedと書いていた学生がいたのを思い出しました。
こんな学生から子供が教えられたらたまったものではありません。
また、子どもと向き合わず、ホワイトボードとばかり対話しているような先生もダメですね。
私はこの検定の主旨には大いに賛成ですし、
ある程度「世間に認められる塾講師の最低限の基準」が明確になったことで、塾側も講師育成の方向性がある程度見えたはずです。
しかし、「学力的知識=講師の力量」ではありません。
授業というのは数値では測定できない要素から成り立っている部分も大きいので、
先輩ベテラン講師から話を聞いて教壇に立ってほしいものです。
でも、その先輩ベテラン講師も大丈夫かな、と心配になりますが。