おはようございます。WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。
今回のテーマは「動画的表現」です。
ちょっと話は横にそれますが、
最近授業をしていると「時代の変化」に気づくことがよくあります。
例えば、
I have seen the movie before.
という文を和訳させたところ・・・
以前は、「私は前にその映画を見たことがあります」
と訳す生徒が大半でした。
ところが、最近の中高生は
「私は以前にそのムービー(動画)を見たことがあります」
と訳す生徒が増えました。
もうmovieは「映画」じゃないんですね・・・。
はい、横道は終了。
■動画的表現
①具体的に表現しよう
あなたは、上の写真をどのように表現しますか。
×「女の子が応援している」
なんてやると、全く具体的ではないです。
△「女の子がメガホンを持って応援している」
少し具体的になりましたね。でもまだまだ不十分。
△「女の子がメガホンを持って大きな声で叫んでいる」
「応援している」が「大きな声で叫んでいる」と表現がグレードアップしました。
でも、まだ不十分です。
〇「桜の木の下で、女の子が赤いメガホンを握りしめ、ありったけの声で叫んでいる」
かなり良くなりました。
②動画的表現とは?
確かに、最後の
「桜の木の下で、女の子が赤いメガホンを握りしめ、ありったけの声で叫んでいる」
は「握りしめ」「叫んでいる」というところから「動き」が感じられます。
しかし、私はもっともっと細かく表現したいのです。
例えば、アニメのめちゃくちゃ重要な場面を思い出してください。
テレビ画面では全身ではなく、
「目だけ」「腕だけ」「ラケットだけ」「ボールだけ」
のように、特定の部分が大きく映し出されていませんか。
しかも、そのような場面は、やたらと引き延ばそうとするし、CMをまたぐことだってある。
そうなんです!
「全体よりも部分!時間を長く!」です。
「右手の親指と人差し指に力をこめ、真っ赤なメガホンを握っている。
彼女の目はきつく閉じられたまま。あごをややあげ、腹の底から叫んでいる。
これ以上ないくらいの割れんばかりの声で。」
かなり変わりましたね。
しかも、短い文を多用することで、リズムと緊張感が生み出されます。
「~して~して~して~して~して・・・」
というような話を聞いていたら、聞く側は辛くないですか。