【教育ブログ】「大事だから覚えておきなさい」は生徒には不便

学校や塾の先生だけでなく、いわゆる先生と言われる人たちの口癖の一つに

「大事だから覚えておきなさい」というのがあります。

私は学生の頃、ある授業でしきりに先生が「覚えておきなさい」や「大事だから」と言うものだから、
ついつい授業中に「この先生は何回(覚えておきなさい、大事だから)を言うのだろう」と思って
カウントしたことがあります。

それくらい、ついつい安易に言ってしまうことです。

しかし、生徒からすれば「じゃ、どうやって覚えるねん?」ということになります。

いつの時代でも、

「先生、おれ暗記苦手やねん」

「先生、全然覚えられへん」

と訴えかけて来る生徒がいます。

生徒だけではありません。社会人になっても「暗記が苦手」という人はかなりいます。

では、どうやって「覚えさせるのか」が先生の腕の見せ所ではないでしょうか?

Bibliotheek

1. いかにして興味を持たせるか

2. いかにして身近な話題を織り交ぜて伝えるのか

3. いかに印象に残るパフォーマンスをするのか

4. いかに自然に覚えさせるのか

そんなことを考えながら、今日もネタ探しです!

★弊社の「話し方」に関する動画です

なぜ塾の先生は一般的に授業がうまいか(11)―授業で何を見ているか―

おはようございます!WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

今日は滋賀県にある高校で大学入学者前講習の授業です。

大学と高校の授業の違いをアクティブ・ラーニングの要素を取り入れての授業になります。

このアクティブ・ラーニングは
今後の日本の教育現場では盛んに取り入れられるようになるでしょう。

また、
私の得意分野でもありますので、
今日の授業は大いに楽しみたいと思います。

■授業で何を見ているか?

学校と塾との大きな違いは、
「先生と生徒との接触時間」です。

学校は1週間に5日、
部活も入れたら毎日顔を合わすこともあるでしょう。

しかし塾は違います。
受験生でもなければ、
週に2回来る程度です。

しかも塾には、
学校のようなホームルームはありませんので、
週に2回来ていても、
先生と生徒が顔を合わせる機会はそれほど多くありません。

だからこそ「変化」に気づかなければなりません

(1)良い変化

これはもちろん「学力面」の変化です。
・模試の結果よりも週ごとの変化
・モチベーションの高まり
・顔つき
・板書を写すスピード
・聞く姿勢
など挙げればキリがありません。

しかし、
授業が下手な先生は
「良くないこと」ばかりに目がいきます

これは下手な先生に限ったことではありません。

大人は褒めるのが下手です。
子供や部下の悪いところばかり目がつきます。
そして、ついつい自分と比べて愚痴をこぼします。

しかし、
授業が上手な先生や尊敬される上司は、
「褒める」のが上手です。

(2)悪い変化

塾の先生としてもう一つ敏感にならなければならないのが「悪い変化」です。

成績が落ちてきた場合、
その分析が必要です。

「勉強量」だけの問題ではありません。
子供を取り巻く環境の変化にどれだけ気付けるか、それをうまく親に伝えられるかが講師の力量です。

なぜ塾の先生は一般的に授業がうまいのか(7)-小テストの作り方-

おはようございます。WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

今日は朝から梅田にて朝活です。

この朝活は私が所属しているGOSPAのグループフォローの一環なのですが、

もし良かったら覗きに来てくださいね。

さて、昨日で国公立大学対策も一段落し、

いよいよ来週からは出版に向けての本格的な準備に入ります。

再来週は東京で出版に向けての打ち合わせなど忙しくなりそうです。b86fb3f574e71b74ca82dc7d76cb7af0_s

■小テストの作り方

話は横道にそれましたが、今日のテーマは「小テストの作り方」です。

「小テスト」と聞くと、嫌なことを思い出す読者の方もいらっしゃると思います。

今日も午後から授業をしにある高校に行くのですが、

黒板には「○月○日 小テスト 範囲は・・・」と書かれています。

英単語や英文法、漢字などやたらと小テストばかりですね。

しかし、そういう積み重ねが後々に大きな力となるのですが、

当の高校生にはあまり伝わっていないようです(笑)

(1)何のために小テストをするのか

とても根本的なことですが、

授業担当者が「なぜ小テストをする必要があるのか」を理解しておかなければなりません。

恐らくほとんどの講師が「生徒が理解できているかどうかを把握するため」

と答えるでしょう。

しかし、私はその答えは半分は正しくて、半分は間違っていると思います。

なぜなら、皆さんにも経験があると思いますが、

授業開始の5分前にさっと覚えてテストに臨む子もいるため、

本当に「時間をかけて勉強してきたのかどうか」を測るのは難しいのです。

生徒を信じたいですが、ある意味悪知恵の働く子もいますので、

小テストの結果はクラスの状況によりけりですが、

私は「参考程度」にしています。

では、私が小テストをする場合は「何を目的にしているのか」ですが、

①「時間をかけて丁寧に勉強してきたかどうか」

②「最後まで粘れるか」

③「時間内に解き切れるか」

の3点を確認します。

(2)時間をかけて丁寧に勉強してきたかどうか

学校などでは「単語テストは10個ずつ」などが多いようですが、

果たしてそんな少ない量で力がつくのでしょうか。

私は基本的に高2で「100個中20個出題」、高3で2学期にならば「500個中20個出題」にします。

「そんなのありえない」

という読者からの声が聞こえてきますが、

担当している生徒のほぼ全員が毎回満点です。

しかも不合格者には再テストを課しますが、

同じテストはしません。

ある程度、生徒に「ストレス(負荷)」を与えることが重要で、

中途半端に勉強している子は結局、模試の結果は良くないです

(3)最後まで粘れるか

私は小テストの時に必ず言う言葉があります。

「ペンを置くな」

例え早く解き終わっても、最後までペンを離すことを許しません

ペンを置いていたら、土壇場になって正しい答えが思いついた時に、

書きなおすのに時間がかかるからです。

また、塾や高校によっては「解き終わると寝る」「机の上に突っ伏す」子がいます。

このような塾や高校の場合は「しつけ」からスタートしないといけません。

小テストをさせながら「勉強に対する姿勢」が見えるのです

(4)時間内に解き切れるか

小テストの際には必ず「時間制限」を設けます。

少々きついくらいがちょうどいいでしょう。

(5)先生としての意識

ここで先生に伝えたいメッセージがあります。

①80分(高校なら50分)のうち、小テストの時間にあなたは何分費やしますか。

そもそも「小テスト」をする必要はありますか。

まるで決まったかのように「小テスト」「小テスト」と言いますが、

本当にあなたのクラスは小テストが必要ですか

小テストをするよりも、もっと授業で魅せる、考えさせる方がいいのではないでしょうか。

それとも、小テスト以前の問題ならば、しつけをきっちりする方が効果が出るのではないでしょうか。

小テスト=定期テスト=模試=入試という「つながり」を持っていますか。

小テストをおろそかにする子は、入試でもおろそかです

小テストであろうが何であろうが「テスト」です。

だから私は小テストを「なめている」子には「ガツン」と行きます。

小さなことで結果が出せないのならば、大きなことで結果が出せないからです。

これは、私の信念と言っても過言ではありません。

小テストは、先生から生徒への「メッセージ」です。

あなたの実施する小テストには「愛」がこもっているでしょうか。

塾の先生はなぜ一般的に授業がうまいのか(3)-何を教えるのか-

 

おはようございます。WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

昨日、ある方からこんな質問をされました。

「子どものやる気を出させるためにはどうすればいいですか」

さて、あなたならばどのように答えますか。

b62b41781abbe172923ebce84cca8acd_s

 

■その科目を教えるだけでいいってもんやないやろ!

(1)私はランナーであり、トレーナー

私は2年前までは英語の先生でした。

しかし、今の私は英語の先生でありません。

子どもと一緒に走るランナーであり、子どもの能力を引き出すトレーナーです。

その手段の1つとして英語があるにすぎません。

(2)テキストを教えるのではない

私はテキスト「を」教えません。テキスト「で」教えます

どういうことか理解できますか?

テキストという題材を用いて、問題以上のことを伝えます

例えば、英文の裏に隠された「文化」「歴史」「考え方」などです。

英語嫌いでも、歴史に興味がある子がいれば、

「歴史」が入り口となって英語に興味を持ってくれるかもしれません。

英語嫌いでも、英語が持つワールドワイドな力を知れば、

「世界で働きたい」と思って英語に興味を持ってくれるかもしれません。

(3)授業よりも授業以外

80分の授業で賢くなんかなりません。

80分の授業なんて「きっかけ」にしかすぎません。

その80分で「何を伝えるか」が先生の力ではないでしょうか。

80分以外で勉強にもっと取り組めるようにどう先生が話をするのか。

どのようにして子どものやる気を引き出すのか。

それを考えるのが先生の仕事であり、先生という仕事の魅力だと私は考えています。

だから、生徒を出迎えること、生徒を送り出すこと、休憩時間のコミュニケーションがとても大事です。

生徒の様子を授業以外でも観察する。

何気ない一言を聞きもらさない。

子どもとの距離を縮め、子どもが何に関心があるのかを見つける。

子どもを褒めるポイントを見つけ、子どもの変化を見抜く。

そんな力量が先生に求められていると私は思います。

生徒の話をよくする塾は、とても集客できている塾です。

仕事の話しかしない塾は、いずれは衰退するかもしれません。

前向きになる子供たちを育てているもの

こんにちは。WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

昨日はとてもうれしいことがありました!

6fb4a22df2f5b088d36940f11e7e0062_s

 

 

 

 

 

 

■上に行きたい!

昨日初めて、生徒たちが感情をあらわにする場面がありました。

「先生、僕、絶対に上のクラスに行きたいねん!」

「私も、上に行きたい!上のクラスの担当も先生やんな?」

高2の授業が終わった後、なかなか生徒が帰らないどころか、

「本気で上を目指したい」という強い気持ちを私にぶつけてきました。

これは、そこで働くスタッフ全員が

「この子たちを何とか伸ばしてあげたい」

と日々子どもたちと向き合っているからです。

そして、スタッフと講師との間の会話もほとんどが「生徒」「授業」のことです。

「人数」「売上」「イベント」などという話ではなく、

「生徒や授業を一番大切にしている」からこそ、

そのスタッフの思いが生徒たちに伝わっているのです。

そして、さらには、

今の高3生の結果が素晴らしいということもあるからです。

何を一番大切にするか、もう一度見直してみませんか?

 

モチベーションアップの方法

おはようございます。WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

講師としての仕事をし始めて約20年。

どうやって生徒の学力を向上させられるかについて日々考えて取り組んでいます。

■モチベーションアップの方法

私は言葉をかけるだけのモチベーションアップの方法はあまり使いません。

つまり、「頑張れ」「やったらできる」「お前ならできる」「あれだけ練習してきたんだから」

という声かけはあまりしません。もちろん必要ならばしますが、どちらかというと、もっと即効性のある方法をとります。

①まず、基礎・基本を徹底的に教え込む

②反復練習をさせる

③問題に対して自信を持たせる

ここまでは、どの講師もやっていく内容です。

私のとっておきは次の④です。

④入試問題をさせる(しかもワンランクではなくツーランク、スリーランク上の問題で、生徒が知っている有名な大学の問題)

もちろん、問題はチョイスします。

どの問題をチョイスするかは講師の力量の一つです。

④ができた生徒たちは、目をキラキラさせます。

「私でもできた!」

この感動が記憶に残り、次に類似問題が出てきたときも印象に残っているから、ひるまずにチャレンジできるのです。

それが自信となって、「もっと勉強したい!」と思えるのです。