なぜ塾の先生は一般的に授業がうまいのか(7)-小テストの作り方-

おはようございます。WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

今日は朝から梅田にて朝活です。

この朝活は私が所属しているGOSPAのグループフォローの一環なのですが、

もし良かったら覗きに来てくださいね。

さて、昨日で国公立大学対策も一段落し、

いよいよ来週からは出版に向けての本格的な準備に入ります。

再来週は東京で出版に向けての打ち合わせなど忙しくなりそうです。b86fb3f574e71b74ca82dc7d76cb7af0_s

■小テストの作り方

話は横道にそれましたが、今日のテーマは「小テストの作り方」です。

「小テスト」と聞くと、嫌なことを思い出す読者の方もいらっしゃると思います。

今日も午後から授業をしにある高校に行くのですが、

黒板には「○月○日 小テスト 範囲は・・・」と書かれています。

英単語や英文法、漢字などやたらと小テストばかりですね。

しかし、そういう積み重ねが後々に大きな力となるのですが、

当の高校生にはあまり伝わっていないようです(笑)

(1)何のために小テストをするのか

とても根本的なことですが、

授業担当者が「なぜ小テストをする必要があるのか」を理解しておかなければなりません。

恐らくほとんどの講師が「生徒が理解できているかどうかを把握するため」

と答えるでしょう。

しかし、私はその答えは半分は正しくて、半分は間違っていると思います。

なぜなら、皆さんにも経験があると思いますが、

授業開始の5分前にさっと覚えてテストに臨む子もいるため、

本当に「時間をかけて勉強してきたのかどうか」を測るのは難しいのです。

生徒を信じたいですが、ある意味悪知恵の働く子もいますので、

小テストの結果はクラスの状況によりけりですが、

私は「参考程度」にしています。

では、私が小テストをする場合は「何を目的にしているのか」ですが、

①「時間をかけて丁寧に勉強してきたかどうか」

②「最後まで粘れるか」

③「時間内に解き切れるか」

の3点を確認します。

(2)時間をかけて丁寧に勉強してきたかどうか

学校などでは「単語テストは10個ずつ」などが多いようですが、

果たしてそんな少ない量で力がつくのでしょうか。

私は基本的に高2で「100個中20個出題」、高3で2学期にならば「500個中20個出題」にします。

「そんなのありえない」

という読者からの声が聞こえてきますが、

担当している生徒のほぼ全員が毎回満点です。

しかも不合格者には再テストを課しますが、

同じテストはしません。

ある程度、生徒に「ストレス(負荷)」を与えることが重要で、

中途半端に勉強している子は結局、模試の結果は良くないです

(3)最後まで粘れるか

私は小テストの時に必ず言う言葉があります。

「ペンを置くな」

例え早く解き終わっても、最後までペンを離すことを許しません

ペンを置いていたら、土壇場になって正しい答えが思いついた時に、

書きなおすのに時間がかかるからです。

また、塾や高校によっては「解き終わると寝る」「机の上に突っ伏す」子がいます。

このような塾や高校の場合は「しつけ」からスタートしないといけません。

小テストをさせながら「勉強に対する姿勢」が見えるのです

(4)時間内に解き切れるか

小テストの際には必ず「時間制限」を設けます。

少々きついくらいがちょうどいいでしょう。

(5)先生としての意識

ここで先生に伝えたいメッセージがあります。

①80分(高校なら50分)のうち、小テストの時間にあなたは何分費やしますか。

そもそも「小テスト」をする必要はありますか。

まるで決まったかのように「小テスト」「小テスト」と言いますが、

本当にあなたのクラスは小テストが必要ですか

小テストをするよりも、もっと授業で魅せる、考えさせる方がいいのではないでしょうか。

それとも、小テスト以前の問題ならば、しつけをきっちりする方が効果が出るのではないでしょうか。

小テスト=定期テスト=模試=入試という「つながり」を持っていますか。

小テストをおろそかにする子は、入試でもおろそかです

小テストであろうが何であろうが「テスト」です。

だから私は小テストを「なめている」子には「ガツン」と行きます。

小さなことで結果が出せないのならば、大きなことで結果が出せないからです。

これは、私の信念と言っても過言ではありません。

小テストは、先生から生徒への「メッセージ」です。

あなたの実施する小テストには「愛」がこもっているでしょうか。

なぜ塾の先生は一般的に授業がうまいのか(6)-教材の作り方-

 

こんにちは。WEST-TOTAL-EDUCAIONの西です。

この仕事に限らずどのような仕事でもそうだと思いますが、

どうしても世間が狭くなってしまいます。

会社の人との付き合いはあっても、なかなか他の人との付き合いがありません。

自分の授業の魅力を引き立たせるには、自分そのものを磨く必要があります

そのためには積極的に外で出て新たな知識を吸収することも大事です。

いろいろな世界を持っていることで、

子どもたちにその情報を提供でき、

子どもたちもさらに考えることができるからです

幸い、私はプロ講師であるとともに、

「話し方セミナー」「目標設定セミナー」「行動計画セミナー」

を開いていますので、多くの業界の方と出会えます。

そこでお聞きする話には授業で役に立つネタが満載です。

■教材の作り方

話がかなり横道にそれてしまいましたが、

専門性を高めるには縦にも横にも広げていかなければならないと思います。

さて、前回は「教材の使い方」の話をしました。

今日は、「教材の作り方」です。

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(1)塾専用教材がある場合でも・・・

塾には市販されていない「塾専用教材」があります。

塾専用教材を使う場合はもちろん塾内の担当者がそれを精査して納入しています。

それが末端の教室に降りてきた場合、よく起こるのがミスマッチです。

「どうしてこの教材?」

だからこそ、担当者と末端の教科担当者とのすり合わせが必要になります。

実際に授業を担当する講師は付随のプリントを自作するでしょう。

この自作プリント、もしあなたが教室の責任者ならば、講師任せにしていませんか

(2)教材の作り方

先ほどの「自作プリント」を含め、教材を独自に作成する場合についての私の考え方について述べます。

①自作プリント、独自教材は本当に必要なのか

スタートはここからです。

そもそも「自作プリント」「独自教材」を作ることに喜びを見出している講師が多いです。

「本当にその教材は必要ですか?」

特に塾専用教材と教科書とノートがあれば、自作プリントの90%が不要だと私は考えています。

例えば、中学校の英語で新しい文法単元を指導すると仮定してください。

1.型(公式)と訳し方の紹介

2.例文の説明

3.演習問題

これが新単元の主な流れです。

次に自作プリントを入れてもいいですが、私ならばもっと違うことをします。

それは「ゴール」設定がそもそも違うからです。

私のゴール設定は高校入試でも大学入試でもありません。

「使える英語(発信力のある英語)」です。

だから・・・

4.演習問題の音読

5.演習問題の暗誦

6.演習問題の単語を一部変えて英作文

ここまでやります。塾専用教材とノートがあればできることです。

もっと日本の将来を考えないと、もっと英語教育を考えないと!

②独自教材を作る方法

特に大学入試を専門とする場合、集団クラスでは塾専用教材を使わずにプロ講師に一任されることが多いです。

私もこの春から塾で7クラス、高校で7クラス、大学・短大(こちらは英語ではありませんが)5クラス担当します。

そのうち16クラスは独自教材にしなければなりません。

A 逆算型

私が教材を作る場合(英語に限りますが)、「逆算型」です。

例えば新高3生の長文読解のクラスを持つと仮定します。

1.クラスの現状と将来の把握

これが、まず最初にすることです。

ある程度の予測も入りますが、以下のことを考えます。

「国公立志望が多いのか」

「難関私立志望が多いのか」

「中堅私大志望が多いのか」

「センター試験を受けるのか」

「公募推薦が多いのか」

途中で増えることも多いので、最終的には「難関私立志望」で設定をします。

国公立志望をする子には別途、課題を配布します。

今の私立大学を受ける生徒はセンター試験を併用ことも多いので、センター対応型にもしておきます。

2.期間と内容の設定

・翌年1月19日~31日「私立直前対策」・・・志望校別私立大対策

・翌年1月1日~16日「センター直前対策」・・・センター内容

・12月・・・「センター対策」

・11月・・・「私大800語~1200語長文対策」

・10月・・・「公募推薦対策」

・9月・・・「私大600語~800語長文対策」

・8月・・・「センター・私大(~600語)長文対策」

・6月~7月・・・内容一致対策

・4月~6月・・・精読演習

こんな感じで決めていきます。

3.テーマの設定

長文を扱うにしても、設問の種類はバラバラです。

・内容一致

・適語補充

・和訳

・整序

それぞれの時期に合わせて問題をチョイスしていきます。

4.問題の配列

「基礎⇒標準⇒応用」と並べることが多いですが、

受験直前期となると「応用⇒標準⇒基礎」に変えることもあります。

後者の方が、「達成感」が得られやすいからです。

ただし、後者にするかどうかはそのクラスの状態を見て最終的に判断します。
上記以外にも、いろいろと考えなければならないことがありますが、

とにかく「準備」「分析」「時間」が必要です。

なぜ塾の先生は一般的に授業がうまいのか(5)-教材の使い方ー

こんにちは。WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

今月に入ってから、春休みから1学期にかけて使う英語の教材を作成しています。

新しく持つクラス、これまで担当してきたクラスなどを念頭におき、

教材作りをしております。

「教材作り」については明日のブログで伝えますが、

今日は「教材の使い方」について述べたいと思います。

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■教材の使い方

(1)意図は何なのか

教材を最初に手にしたとき、もちろん中身を確認します。

・どんな単元があるのか

・構成はどうなっているのか

・レベルはどのくらいなのか

・ページ数はどれだけあるのか

上記以外に、私が大切にしているのは「教材作成者の意図」です。

いくらIT機器が発達したとはいえ、問題の選定は機械任せはできません。

最期の校正で必ず作成者自身が再度目を通すはずです。

そのため教材には「作者の思い」が入り込みます。

・いったい作者はどのような意図でこの教材を作ったのか

それを付随の資料や、塾スタッフ、作成者本人から確認をします。

良い塾だと「時期に応じたテーマ」があります

例えば・・・

「最終的にはこの学年には京大・阪大・神大レベルに持っていきたい。

しかし、今のこの子たちは、まだそこまでいけるレベルではない。

さらに、春は新入生がたくさん入塾します。新入生は今まで部活を中心に

してきたのでそこまで勉強はできていません。だから、基礎的なことを中心に

指導してあげてください。『英語っておもろいなあ』そう感じさせてあげてください」

のように塾の思いを伝えてくれます。

そして、「塾のテーマ」×「テキスト作成者の意図」×「生徒たちの力」×「私の授業力」

が絡み合って授業が成立するのだと私は思います。

(2)何を教えないか

授業において、先生の力量が求められるのが「何を教えないか」です。

もう一度言います。

「何を教えないか」

です。

つまり、「教える内容」と「教えない内容」の線引きができるかどうかが先生の力量の1つです

・このクラスのレベルならば「ここまで教えよう」

・このクラスは「ここを教えるよりは、こっちに時間をかけたい」

など、クラスや個人に応じて問題を選別できるかどうかです。

学力的に厳しいクラスに「新しい情報」を伝えすぎるのは消化によくありません。

生徒が1段ずつ階段を登れるように授業の設定をしてあげなければなりません

(3)問題の優先順位をつける

次は「教える問題」にスポットライトを当てます。

ここに大問1があって、そこに小問が(1)~(10)まであるとします。

そしてその10個は必要なので教えると仮定します。

あなたはその10個に対して優先順位をつけられますか。

つまり、その10個の重要度が分かりますか。

過去の入試問題などを研究していると、

・良く出る問題

というのがあります。

また、

・過去の生徒たちがつまづいた問題

というのがあります。

だから、(1)~(10)まで教えるにしても、

講師の側が重要度(優先順位)が分かっていれば、

「(3)は○○大で出題されたもの。何度も似た問題が出る重要なやつだ!」

と声のトーンを高くし、生徒たちにアピールできます。

そうすると生徒もこの問題に対する意識がグッと上がります。

勉強熱心な先生ほど多くの気づきがあるものです。

なぜ塾の先生は一般的に授業がうまいのか(4)-先生の明確な方針-

 

こんにちは。WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

この春から新しい場所で新しい生徒たちを教えることになります。

教育の現場でなくても、この春というのは心機一転の時期ですね。

新卒の場合ならば新たな職場、小学校6年ならば新たな中学校、など

ワクワクドキドキですね。

私も、

「どんな生徒がいるのだろう」

「生徒はきちんと聞いてくれるのかな」

といろいろと空想します。

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■先生には明確な方針があるか

私は、常にこう考えています。

「1回目の授業、それも始まる前の5分と始まりの5分がポイント」

(1)「1回目の授業」の大切さ

ほとんどの先生は「1回目の授業」が大事だとおっしゃいます。

私も同感です。

他の先生も同じだと思いますが、私は1回目の授業を使ってかなりオリエンテーションの時間を作ります。

もちろんカリキュラムとしてしなければならないことがありますが、

それ以上に「伝えなければならない」「共有しなければならない」ことがあるからです

では、何を伝えるのか?それは、

「授業の目的」

「授業のルール」

です。

(1-A)授業の目的

私は、必ず「授業の目的」を伝えます。

「1年後はこんなふうになっていてほしい」

「私の授業を受ければこんなふうに変わる」

「私がこの授業にかける思い」

「生徒たちの夢や目標の確認」

などを確認します。

台本はあらかじめ授業の前日までに作っておきますが、

当日はカンペなどは見ません。生徒一人一人の顔を見ながら、話をします。

(1-B)授業のルール

また、「授業のルール」についても説明します。

塾統一の方針があればそれも併せて伝えますが、

私の授業のルールについても明確に伝えます。

このルールについては、生徒たちが忘れないように「書面」にして配布します。

「遅刻・欠席について」

「宿題について」

「小テストについて」

「授業を受ける姿勢について」

過去の具体的な事例を挙げながら、しっかりと伝えます。

要するに「私の授業の基準」を伝えます。

そして、いったん設定した基準は絶対にブレないようにします。

例えば、「小テストは満点合格。満点でなければ居残り再テスト」

と伝えれば、必ずそのルールは最後までやり抜きます。

途中で「1問ミスなら許す」なんてことはしません。

あくまでも授業の主導権は「先生」です。

「生徒が主役」なのは理解できますが、主導権は先生にありますから。

主導権を生徒にとられたら、いわゆる学級崩壊です。

だから先生には綿密な計画と強靭な信念が必要です。

生徒に迎合しすぎる先生など実力ははっきり言って「ない」です。

(2)「始まる前の5分と始まりの5分」が一番大事

「始まりの5分」を大切にしている先生はたくさんいます。

しかし、「始まる前の5分」を大切にしている先生の数は圧倒的に少ないはずです。

(2-A)始まる前の5分

私は、特に新規のクラスを持つ場合は、「5分前」に教室に入ります。

そこで生徒の様子をしっかりと観察します。

・ギリギリに来る生徒は誰か

・クラスを牛耳っているのは誰か

・誰と誰が仲良しか

・一人でいる子はいないか

・あらかじめ聞いていた情報とのすり合わせ

・クラス全体が明るいかどうか

・知らない先生にもひとなつっこく話しかけてくる生徒は誰か

・「よーし、始めるぞ」と言った時に、生徒はすぐに着席するかどうか

このあたりをしっかりと確認します。

(2-B)始まりの5分

そして、1回目の授業が始まると最初の5分ですべきことがあります。

・出席確認

・配布物の配布と氏名の記入

・授業が始まっているのに私語をしている生徒がいないかどうかの確認

・黒板やホワイトボードが見にくい生徒がいないかどうかの確認

・筆記用具を忘れていないかどうかの確認

これらが済むといよいよオリエンテーション(1-A、1-B)に入ります。

80分の授業ならば約30分かけてオリエンテーションをし、

クラスとの一体感を作っていきます。

これらが成功するかどうかが、このクラスの一人一人が成長できるかどうか、

退塾者が出ないかどうか、新規入塾生が入ってくるかどうかが決まるのです

塾の先生はなぜ一般的に授業がうまいのか(3)-何を教えるのか-

 

おはようございます。WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

昨日、ある方からこんな質問をされました。

「子どものやる気を出させるためにはどうすればいいですか」

さて、あなたならばどのように答えますか。

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■その科目を教えるだけでいいってもんやないやろ!

(1)私はランナーであり、トレーナー

私は2年前までは英語の先生でした。

しかし、今の私は英語の先生でありません。

子どもと一緒に走るランナーであり、子どもの能力を引き出すトレーナーです。

その手段の1つとして英語があるにすぎません。

(2)テキストを教えるのではない

私はテキスト「を」教えません。テキスト「で」教えます

どういうことか理解できますか?

テキストという題材を用いて、問題以上のことを伝えます

例えば、英文の裏に隠された「文化」「歴史」「考え方」などです。

英語嫌いでも、歴史に興味がある子がいれば、

「歴史」が入り口となって英語に興味を持ってくれるかもしれません。

英語嫌いでも、英語が持つワールドワイドな力を知れば、

「世界で働きたい」と思って英語に興味を持ってくれるかもしれません。

(3)授業よりも授業以外

80分の授業で賢くなんかなりません。

80分の授業なんて「きっかけ」にしかすぎません。

その80分で「何を伝えるか」が先生の力ではないでしょうか。

80分以外で勉強にもっと取り組めるようにどう先生が話をするのか。

どのようにして子どものやる気を引き出すのか。

それを考えるのが先生の仕事であり、先生という仕事の魅力だと私は考えています。

だから、生徒を出迎えること、生徒を送り出すこと、休憩時間のコミュニケーションがとても大事です。

生徒の様子を授業以外でも観察する。

何気ない一言を聞きもらさない。

子どもとの距離を縮め、子どもが何に関心があるのかを見つける。

子どもを褒めるポイントを見つけ、子どもの変化を見抜く。

そんな力量が先生に求められていると私は思います。

生徒の話をよくする塾は、とても集客できている塾です。

仕事の話しかしない塾は、いずれは衰退するかもしれません。

塾の先生はなぜ一般的に授業がうまいのか(2)-授業とは対話である-

おはようございます。WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

「授業」について考えるブログの第3回です。

私はプロ講師ですが、普段意識しているのは「教える」ということではありません

■授業とは対話である

私は、「授業は対話でなくてはいけない」と思っています

しかし、ここで言う「対話」とは、授業中に生徒と雑談するということではありません。

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(1)一体感作り

一般的に先生はアレもこれも説明したいと考えていますし、「説明しないと生徒が理解できない」と考えているようです。

そして、やたらと説明する先生ほど「今日は授業頑張った!」と勝手な自己満足に陥ります。

本来ならば、生徒の方が「授業頑張った!」と感じないといけません

そのためには、生徒を巻き込むことが必要です。つまり、「一体感」を作る必要があります

(2)いかに生徒を巻き込むか?

生徒を巻き込むためには、積極的に生徒に委ねることです。

私はよく授業でこのようなフレーズを使います。
「どうなると思う?」
「何でやと思う?」
「どんな法則が隠れていると思う?」
「間違ってもいいから思うことを言ってごらん!」

例え、誰一人発言しなくても良いのです。生徒は一生懸命考えています。

(3)生徒の反応をきちんと観察する

みんなの前で発言するのが恥ずかしいならば、「ノートに書いてごらん!」と伝えます。

そして机間巡視しながら、
「おしい!」
「1カ所訂正すれば完璧!」
などと声をかけてあげます。

そうするとあちこちから、
「先生、できた!」とアピールがあります。

声に出す子もいれば、アイコンタクトする子、ノートをちょこっと動かす子、小さく手を挙げる子

上記は一例ですが、子どもを巻き込みながら対話をする。

バーバルな対話でも構わないし、ノンバーバルな対話でも構わないのです。

生徒に委ねると意外とその潜在能力を発揮するものです。

私が師と崇めている先生がこう押してくれました。

「授業では、しゃべりすぎるな!」

塾の先生はなぜ授業が一般的にうまいのか(1)-私が考える授業力とは?-

 

おはようございます。
WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

このブログを読んでいただいている方に質問です。

あなたが思い出に残っている授業とはどんな授業ですか?

学校の授業、塾の授業、それ以外の習い事の授業、何でも構いません。

■私が考える授業力とは?

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⑴実力のつく授業

私は「授業力=実力のつく授業」だと考えています。

実力がついた!
達成感がある!
どんどん問題が解けるようになった!
問題の本質が見えた!
この問題はあの問題がベースになっているのが感じられた!
勉強って意外に役に立つかも!
新たな壁がでてきたぞ。この壁を乗り越える方法を編み出そう!
この方法がダメでもあの方法があるやん!
勉強って奥が深いなあ!

こんなふうに子どもたちに感じてもらえるように自分自身も実践と反省の繰り返しです。

⑵分かりやすいのは当たり前

「分かりやすい授業」をするのは当たり前です。それは先生という職業についた以上は最低限のスキルです。

しかし、「分かりやすい授業」=「実力がつく授業」ではありません。

なぜなら「分かりやすい授業」は最低限やるべきことをやっている授業だからです。

⑶実力がつく授業にするには?

一般的に塾の先生の授業はうまいです。しかし、それでも子どもに実力をつけさせているのかどうかは分かりません。

では実力がつく授業にするためにはどうすればいいのでしょうか?

今後、この内容に関して一つずつ紐解いていきたいと思います。

 

塾の先生はなぜ授業が一般的にうまいのか

おはようございます。WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

今日から「塾の先生はなぜ授業が一般的にうまいのか」をテーマにブログを綴っていきます。

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まずは、テーマ一覧です。

(1)私が考える授業力とは?

(2)授業は対話である

(3)その科目を教えるだけでいいってもんやないやろ

(4)先生には明確な方針がありますか

(5)教材の使い方

(6)教材の作り方

(7)小テストの作り方

(8)授業以外でどんなコミュニケーションをとるのか

(9)そのクラスを担当していない先生の役割

(10)誰を当てるか、なぜ当てるか

(11)授業で何を見ているか

(12)学力がバラバラなクラスを担当する場合に何を心がけるか

以上のテーマで、明日からブログを綴ってまいります。