読書と私

中学生や高校生が最近、本を読まなくなってきています。

いわゆる「読書離れ」というものです。とても残念ですね。

本は「自分では得られない知識や経験を、本という他者の力を借りて自分のものにするツール」だと私は考えています

その意味でいけば、雑誌はもちろん漫画だってOKです。

何も受験対策のために本や新聞を読むのではなく、限られた人生の中でたくさんの経験を得るために本を読んでほしいと思っています

例えば、Aというゴールを達成するための方法がB「がむしゃら、ひたすら」しか知らなかったとしてください。

しかし、本当はCやD、Eという別の方法があって、圧倒的にEが簡単だったことが後から分かったとしましょう。

そのC~Eについては、なんと以前友達が「貸してあげる」と言っていた本の中にありました。

 ■私の読書はじめ

●読書がゲームだった頃

 

私の読書に関する初めての記憶は小学校3年生にあります。

このときの読書は、いわゆる「ゲーム感覚」でした。

国語の時間のことです。担任がある文章を読むように生徒に指示をしました。ただし、ルールがありました。

〈ルール〉読み間違えたら、後ろの人に交代

私は3番目の席に座っていました。心の中で私は「絶対最後まで読み切ったるねん」と決意していました。

前の2人はびっくりするくらい、すぐに撃沈をしました。

私は緊張でいっぱいいっぱいでしたが、とうとう「最後まで」読み切ることができました。

読んでいる途中から、「頑張れ!」や拍手が。それがさらに私を勇気づけました。

「(内容はとりあえずおいといて)本を読むのは楽しい!」と思った時でした。

●母から勧められた1冊

小学校5年生の頃だったと思います。年末でした。直前に利き腕である右腕を骨折しました。

そのため、字が書けず年末年始もどこにも行きたくもなく、だらだらと過ごしていたと思います。

母は国語の先生でもあるのですが、よく本を読みます。特に小説を好んで読んでいました。

「おかん、それ貸して」と母から借りたのが遠藤周作の「沈黙」でした。

難しい漢字もあり、また時代背景もよく分からず、大人の事情もさっぱりだったのですが、読み終えた後のあの何とも言えない気持ちに、また別の「本を読むのは楽しい!」という感情が湧いてきました。今度は内容をある程度理解した上での「楽しさ」でした。

■高校生の時に配られた読書リストを制覇

●本好きにさせたリスト100

私が入った高校はいわゆる進学校でした。そのため教育は充実していました。

 

特に図書館が素晴らしく、たくさんの本があり、幸せな気分になりました。

しかし、友達はあまり読書をしないので、「おれ、図書館好きやねん」とはなかなか言い出せなかったのですが。

高校1年生の時に国語の先生から「3年間で読むべき本のリスト100」みたいなのを配られました。

どれも知らない本ばかりでした。そこで、「よーし、絶対に制覇したるねん!」と思いさっそく本を捜しに行きました。

●やっぱ歴史物

賛否両論あるでしょうが、私は「歴史小説」が大好きです。その中でも司馬遼太郎のシリーズ。

 

めちゃくちゃはまったのが「坂本龍馬」。「かっこいい!」の一言でした。

「3年間で読むべき」をほぼ「1年」で100冊読み切りました。これが、今の自分の土台を作ってくれたのだと思います。

「坂本龍馬」もあのリストをもらっていなければきっと読まなかったかもしれない本です。

「縁」ってすごいですね

●どうやったら本を好きになれるの?

正しいか正しくないかは別として、私の経験上、本を読んでも国語の点数は伸びませんでした。

 

文章を書く力や漢字の力、語彙力は高まったと思いますが、点数には結びつきませんでした(笑)

だから、「国語の点数をあげるために読書をする」というのは無理だと個人的に思います。

では、どうやったら本を好きになれるか?

答えは「環境」です。家族が本好きでああるとか、友達が本好きであるとか・・・

身近なところに「本」があって、本を読んでいる姿を見る。

そういう仲間がいれば、本を好きになるんだと私は思います。

多ジャンルの本の選び方

おはようございます。WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

まだ肌寒いですが、大阪はさわやかな朝です。

コンサルティングをしていて、よく聞かれる質問があります。

「西さんは、いつもどんな本を読んでいますか」

■本の偏りをなくそう

私は、いつもこう答えています。

「いろんなジャンルの本を読んでいますが、○○さんはいかがですか?」

そうすると、ほぼ「自己啓発の本」と答えます。

そこで、私は、

「他のジャンルの本は読まないのですか?」と聞き返します。

それに対して「本当は他の種類の本も読まなければいけないと分かっているのですが、

どうやって選べばいいのか分からなくて。西さんのコツを教えてください!」

■自分の役割を考えて本を選ぶべし

ということで、私は自分なりの本選びの基準をお伝えします。

その前に・・・

私は先週の土曜日に地元の図書館で本を10冊借りてきました。

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【内訳】

・心理学・・・1冊
・プレゼン、話し方スキル・・・3冊
・帝王学・・・1冊
・経営マネジメント・・・1冊
・日本語表現・・・2冊
・税金・・・1冊
・歴史・・・1冊

実にバラバラです。しかも、選んだ時間はわずか10分ほど。

では、どうやって私は本を選んでいるのかというと、それは「自分の役割」を考えているからです。

【私の役割】

1. WEST-TOTAL-EDUCATIONの代表=「帝王学」「経営」

2. 話し方セミナーの講師=「プレゼン、話し方スキル」

3. 合同会社GOSPAチーフコンサルタント(目標設定、行動計画セミナー講師)
=「プレゼン、話し方スキル」「経営マネジメント」「帝王学」「子育て」「学級経営」

4. 大学講師=「日本語表現」

5. 高校・塾・予備校英語講師=「英語」

6. 本の執筆=「日本語表現」「(本の内容にかかわる)歴史」

という風になります。

さらに、「英語講師」として掘り下げていきます。

一般的に、英語の先生の読み物は「英語の参考書」「英文法」「英会話」「長文」「資格」だととらえている方が多いです。

確かにそうですが、私は「広くて浅い知識」「脱線ネタ」のための本も読みます。

最近の長文読解では、「歴史」「言語」「経済」「文化」「コミュニケーション」「サイエンス」「天文」「IT」などジャンルが豊富です。

単に単語の意味が分かっていたり、文法が分かっていたり、訳すことができたりするだけでは話になりません。

教える側はそこまで精通していなくても、ある程度、その話題に関する情報を持っておく必要があります。

だから、私は様々な雑誌にも目を通すようにしています。

さらに、英語も様々な英語があります。アメリカ英語、イギリス英語など、それぞれの特徴があります。

つまりグローバルな英語について興味を持っていたり、英語の歴史、文化、思想などにも興味があったりします。

このように、しっかりと自分の役割を認識し、自分の立場(現在、未来)を考えることで様々な本を自然と選べるようになります