4月5日(日)堂々と価値ある話し方セミナー〈報告〉

こんばんは。

WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

今日も梅田で「堂々と価値ある話し方セミナー」を開催してまいりました。

参加者数は11名。西は広島、東は愛知からもお越しくださいました。

新入社員、入社2年目、教員など様々な方が受講されました。

本当にありがとうございました。

本日参加された方の感想の一部をご紹介します。

・日ごろ授業をしていて「生徒がいて」成り立っていることは分かってはいても、重要度は自分の中で高くありませんでした。今日のセミナーで実際に自分たちで「スピーチをする方」「スピーチを聞く方」の両方体験することで、いかに「相手のこと」を考えて話さないといけないかを実感しました。今後授業案を考える際、これはしっかりと頭に入れておこうと思います。ありがとうございました。(教員)

・「話し方」を教えられている西さんは、どんな話し方でセミナーをされるのか楽しみにしていました。実際はスピードや間など、とても心地よく受けることができました!最後はスピーチまでしてとても緊張しましたが、一連の流れ(準備)やテーマの絞り方が分かって充実した時間でした。(広告代理店営業)

・スピーチの難しさ、準備の大切さ、自分と上手な人のどこが違うかが知ることができて勉強になりました。(新入社員)

・テキストも内容も盛りだくさんで非常に勉強になりました。3分間スピーチは緊張しましたが、いつものように話す内容に困る、ということはなく準備の大切さを実感しました。(IT関連)

・大変勉強になりました。プレゼンを今までしたことがなく、意識をしたこともないので意識する点を理解できました。ありがとうございます。また参加させてください。(入社2年目)

☆次回は4月26日(日)9:30~11:50です。⇒コチラ

皆さんのご参加をお待ちしております。

 

子どもの「ひもほどき」

こんにちは。WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

子どもが変わった瞬間、とても感動的です!

先週から、ある高校で新2年生の春期講習の授業を担当させていただいております。

本日は最終日ですが、感動ドラマのようでした

私が担当していたクラスは学校でも厳しい学力のクラスと言われていました。

5回の授業でしたが、率直に感じたのは「ひもをほどけば、この子たちは伸びる」ということでした。

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■ひもほどき

勉強が嫌いになる生徒や、ヤル気はあるのに成績が伸びない生徒は、

まるでグチャグチャになった毛糸玉のようです。

この子たちの学力では、英語も日本語を手掛かりにしないと解けません。

例えば、「~している」や「~でいる」はこの子たちの世界では現在進行形です。

しかし、「毎日本を読んでいる」は、英語では現在形です。

つまり、「~している」や「~でいる」を現在進行形だと思い込んでいたところに、

「現在進行形ではない」、という新たな情報が入ると、もう混乱状態です。

だから、一つ一つ絡まったひもをほどいてあげないといけません。

ひもがほどけてくると、

子どもたちはかなり自信を取り戻したちはかのようで、

友達と競いあったり、

「先生、オレ今までサボってきたけど本気で勉強するからオススメの問題集を教えて欲しい」と言ってきたほどです。

■潜在能力なんて、やってみないと分からない

そして最終日の今日、子どもたちにある国立大学の自由英作文を改編したものをやらせました。

辞書の使用を許可しました。

普通ならこんな授業はしないでしょう。

「文法もあやふや」
「単語も知らない」
「段落構成も知らない」
「英作文はこの子たちには必要ないやろ」

そんなふうに考える先生は多すぎです。

その反面、「チャレンジしろ」「困難に立ち向かえ」「やったらできる」と相反する精神論を掲げています。

先生が勝手に子どもの潜在能力を決めつけているのは本当に失礼な話です。

私は簡単な指示をしただけで、あとは子どもたちに任せました。

辞書でしらべる子、問題集で探す子、教科書を見る子、様々です。

そして誰一人手を休めることなく書いている。

 「これはなんて言うんやろ」
 「この書き方で合っているんやろか」

こうやって調べたりしているうちに、どんどん知識が増えてくるのです

なぜ塾の先生は一般的に授業がうまいか(11)―授業で何を見ているか―

おはようございます!WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

今日は滋賀県にある高校で大学入学者前講習の授業です。

大学と高校の授業の違いをアクティブ・ラーニングの要素を取り入れての授業になります。

このアクティブ・ラーニングは
今後の日本の教育現場では盛んに取り入れられるようになるでしょう。

また、
私の得意分野でもありますので、
今日の授業は大いに楽しみたいと思います。

■授業で何を見ているか?

学校と塾との大きな違いは、
「先生と生徒との接触時間」です。

学校は1週間に5日、
部活も入れたら毎日顔を合わすこともあるでしょう。

しかし塾は違います。
受験生でもなければ、
週に2回来る程度です。

しかも塾には、
学校のようなホームルームはありませんので、
週に2回来ていても、
先生と生徒が顔を合わせる機会はそれほど多くありません。

だからこそ「変化」に気づかなければなりません

(1)良い変化

これはもちろん「学力面」の変化です。
・模試の結果よりも週ごとの変化
・モチベーションの高まり
・顔つき
・板書を写すスピード
・聞く姿勢
など挙げればキリがありません。

しかし、
授業が下手な先生は
「良くないこと」ばかりに目がいきます

これは下手な先生に限ったことではありません。

大人は褒めるのが下手です。
子供や部下の悪いところばかり目がつきます。
そして、ついつい自分と比べて愚痴をこぼします。

しかし、
授業が上手な先生や尊敬される上司は、
「褒める」のが上手です。

(2)悪い変化

塾の先生としてもう一つ敏感にならなければならないのが「悪い変化」です。

成績が落ちてきた場合、
その分析が必要です。

「勉強量」だけの問題ではありません。
子供を取り巻く環境の変化にどれだけ気付けるか、それをうまく親に伝えられるかが講師の力量です。

なぜ塾の先生は一般的に授業がうまいのか(10)-誰を当てるか、なぜ当てるか-

おはようございます。WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

私は極度のコーヒー中毒です。

しかも、豆を買って自分で挽いて飲むくらいです。

さらに、ブログ(http://ameblo.jp/kingblend/)で知り合った焙煎士さんから豆を買うようにしています。

そこの豆はとてもこだわりがあり、また毎回、コーヒー豆と一緒にコーヒーに関するちょっとした説明も同封してくれています。

だから、山口焙煎士からコーヒー豆を買います。

あなたにも「この店で買う」「この店に行く」というようなこだわりがありませんか。

しかも、その「こだわり」には「理由」があるはずです。

これは授業で「誰を当てるのか」「なぜ当てるのか」とも同じなのです。

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■誰を当てるのか、なぜ当てるのか

私は今でも入社当時の研修で言われた言葉を覚えています。

「なぜ、あの子を当てたの?」

私は「えっ」と思いました。

そもそも「人を当てる」という経験はありませんでした。

せいぜい、学校の先生に「当てられる」くらいでした。

小学校や中学校の時には、

・出席番号順で当てられる

・教室の左端の前から当てられる

・日付が17ならば、出席番号17番から当てられる

などが強く印象に残っている当てられ方でした。

だから、「適当に当てればいい」という感覚でした。

(1)誰を当てるのか

現在は主に高校生、大学生を相手に指導していますが、授業で積極的に挙手する子はほとんどいません。

これは大人相手にセミナーをやっていても同じです。積極的に手を挙げる大人はほとんどいません。

しかし、授業は「相互コミュニケーション」、分かりやすく言えば「会話」です。

私が一方的に話していても仕方ありません。

【当てることで得られる効果】

・きちんと内容が理解できているかどうかの確認

・授業への参加意識の確認

・授業中の緊張感の演出

・集中力が切れかけている生徒の救済措置

・生徒生徒自身が考えるチャンス

では、私は誰を当てるようにしているのか。

最終的には「全員」を当てますが、当てる際にもいくつか演出をします。

 ① 比較的簡単な問題 ⇒ 学力が厳しい子、または、学力が高い子

 ② 比較的難しい問題 ⇒ 学力が高い子、または、学力厳しい子

 ③ 発想力が問われる問題 ⇒ 普段からクリエイティブな思考をする子

 ④ 集中力が切れて眠りかけている子

 ⑤ 私のことをあまり気に入ってくれていない子

では、その理由を次に説明します。

(2)なぜ、当てるのか

 ① 比較的簡単な問題

机間巡視をした時に、真っ先に学力が厳しい子のもとの解答をチェックします。

比較的簡単な問題なので、ある程度説明で「誘導」をしておきます。

だから、学力が厳しい子でも正解する確率は高いです。

そこで「学力が厳しい子」を当てます。

【理由】学力が厳しい子に「自信」を持たせるため

しかし、「学力が高い子」にも当てます。その時は、「解答が間違っている」場合です。

【理由】自分の足元である基本をしっかりと見直しさせるため

 ② 比較的難しい問題

こちらも机間巡視をします。そして「学力が高い子」を当てます。

【理由】さらに自信をつけさせるため

しかし、敢えて「(偶然でも)正解している」学力が厳しい子を当てます

【理由】①以上に達成感が得られ、自信が得られ、モチベーションが上がるから

 ③ 発想力が問われる問題

これは普段からクリエイティブな思考をしている子に当てます。

この子たちは一般的に間違うことを恐れません。

しかも、不正解の場合でも「笑い」がとれる答えを発することが多いです。

また、不正解でもそれがヒントとなって話が膨らんでいきやすいです

 ④ 集中力が切れかけている生徒の救済措置

【理由】当てることで自覚するから

 ⑤ 私のことをあまり気に入ってくれていない子

【理由】当てることで、距離感を縮めたい気持ちがあります。

恐らく、当てても答えてくれません。しかし、それでもいいのです。

「目を合わせる」「名前を呼ぶ」それがきっかけとなって状況が変わるからです。

その子とコミュニケーションがうまくいかなくても、親や友達のような第三者からの協力で

関係改善が図られるからです。ただ当てる時は全エネルギーを消費するほど気を使いますが。

なぜ塾の先生は一般的に授業がうまいのか(9)-授業担当者以外の役割-

おはようございます。WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

講師生活を20年近くやっていますが、

いまだに「もっと授業がうまくなりたい」と思い、

様々な勉強をしております。

その中でも私が大事にしてきた教えが「守・破・離」です。

これは塾の先生だけでなく、すべての仕事に当てはまる教えかもしれません。

・「守」・・・師匠の教え通りに自分のアレンジを入れることなくそのまま行う

・「破」・・・師匠の教えを守りつつ少しだけ自分のオリジナルをいれる

・「離」・・・師匠の教えはベースにあるが、完全に自分のオリジナルにする

しかし、私は「離」の後、もう一度「守」に戻り、常に原点を確かめています。

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■授業担当者以外の役割

授業がうまくなるためには、「授業担当者以外の役割」が非常に重要です。

授業がいったん始まると、教室という空間には「授業担当者と生徒」しかいません。

つまり「第三者」がいないのです。ですから、その空間は「授業担当者の舞台」となってしまいます。

自分の授業力を上げるためには、客観的な評価ができる授業担当者以外が必要なのです。

簡単に言えば、「授業見学をしてもらう」のです

(1)授業見学の仕方

授業見学にもやり方があります。

ところが授業見学のやり方を伝えていないところも多いです。

1. 極力、違う科目の先生が見学する

2. 生徒の表情をできるだけ確認する

3. 授業のストーリーをつかむ

この3つが大きなポイントとなります。

(2)違う科目の先生が見学する

違う科目の先生が見学するメリットは、「分かりやすいかどうか」がすぐに理解できることです

例えば、英語の授業を理科の先生が見学するとします。

理科の先生の中にも英語が得意な方もいますが、ほとんどは英語が苦手です。

そうすると、苦手な理科の先生でもその英語の授業が理解できるかどうかが分かるのです。

「英語が苦手な私でも、君の英語の授業が理解できた」

「子どもと同じように、英語が楽しめた」

と言ってもらえれば合格です。

(3)生徒の表情をできるだけ確認する

授業見学をしている様子を見ると、ほとんどが「板書を写す作業」に没頭しています。

そして、見学後は「板書」についてのコメントが多いです。

もちろん授業担当者が1年目や2年目ならば板書のアドバイスは貴重ですが、

それ以上に重要なのは、

・子どもが主体的になっているかどうか

・子どものモチベーションが上がっているかどうか

を見ることが大事です。

授業がうまく行っていない講師の授業は、そのほとんどが上の2点が欠落しています。

それなのに「板書」がどうのこうの、「声の大きさ」がどうのこうの、とコメントしても、

授業は改善されません。

(4)授業のストーリーをつかむ

授業には「ストーリー」があります。

80分の授業にも「テーマ」があるのです

私は「テーマ」を「山場」と呼んでいますが、

見学をしながら「山場」が何か、どうやって「山場」を作っているのか、

「山場」に来た時のクラスの空気の変化、などを見てあげることです

おもしろくない授業には「ストーリー」や「山場」はありません。

私が授業をする時は、以下のように考えます。

1.今日の授業のテーマは関係代名詞thatと同格の接続詞thatの違い

2.だから、授業の冒頭にthatを使った英文の和訳練習をさせよう

3.和訳練習を通じて子どもたちに気づかせるために、次のような発問をしよう

「このthatの役割は何?」

4.おそらく子どもの中でも数人が答えるが正解率は低いだろう

5.次にこんな発問をしよう

「thatの後ろを見て、何か気づかない?」

6.ここで先ほどよりも多い子が何かに気づくだろう

7.そしてthatの違いを板書しよう

8.さらに数問やらせてみて、自分で見分けられるかどうかにチャレンジさせよう

9.答え合わせで自信を持たせよう

10.最後に入試問題を扱って達成感を持たせよう

なぜ塾の先生は一般的に授業がうまいのか(8)-授業以外でのコミュニケーション-

おはようございます。WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

昨日はあるお店で携帯電話の新たなプランの説明を受けましたが、

全く理解できない説明でした。

店員さんは自分の言いたいことだけを言って、

こちらの状況を理解せずに、ただ「お安くなりますよ」

と言うばかりです。

私はCというプランに加入しているのに、

まるで私がAのプランに入っていると思い込んで、

「最大で2000円の割引です!」

と力説しています。

私の実情に合っていない上、

紙に書きながら説明せず口頭での説明ばかりでしたので、

うんざりしました。

■授業以外でのコミュニケーション

あなたも上記のような説明をしていませんか。

生徒とコミュニケーションをとっているようで、

コミュニケーションが取れていない、そんなことはありませんか。

・生徒の心の声に耳を傾けていますか?

(1)「聞く」に徹する

先生は職業柄「しゃべりたがり」が多いです。

そして「自分が言うことが正しいのだ」と勘違いしている先生も多いです。

しかし、正しいのは「聞く」ということです。

生徒の話、保護者の話に共感することが大事であり、

生徒や保護者が自ら「解答」を見つけられるようにしなけばなりません。

そう、あなたは「サポーター」です。

(2)塾以外の時間に目を向ける

人はどうしても「見えている時間」を大切にします。

しかし、週に2回、1回3時間ほどしか滞在しない生徒の何をあなたは知っていますか?

・「塾に来ていない時間」に目を向ける

・あなたが「見えていない時間」に目を向ける

それが大事なのです。

・部活、遊び、趣味、学校・・・

例えば、いつも元気な子がとても暗い表情で塾に来た場合、

能力のある講師ならばその「違い」に気づき、声をかけます。

普段から「違い」を意識しているかどうかです。

私は入社当時、ある先輩から「髪型、服装もチェックしろ」と言われたくらいです。

(3)見守る

あなたが直接授業をしていない、またはその子を教えていないと仮定します。

それでも、その子は「あなたの塾の生徒」です。

たとえ教えていなくても、「わが子」と思えるかどうかです。

そしてその子に「あなたという存在」を知ってもらわなければなりません

では、どうするのか。

とても簡単です。

「元気?」

「勉強は順調?」

「(自分が担当していてその子に教えていない科目について)○○は大丈夫?」

「コンクールで優勝したんだって?すごいね」

「○○先生が、『頑張っている』って言っていたよ」

と声をかけてあげたり、

授業前に教室に入って行って特に何もせずに教室内をぶらぶらしたりするだけでも、

「あなたという存在」がきちんと伝わるのです。

子どもは「この先生も、あの先生も私のことを気にかけてくれている」

と思うでしょう。

これが「面倒見の良い塾」だと私は思います

なぜ塾の先生は一般的に授業がうまいのか(7)-小テストの作り方-

おはようございます。WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

今日は朝から梅田にて朝活です。

この朝活は私が所属しているGOSPAのグループフォローの一環なのですが、

もし良かったら覗きに来てくださいね。

さて、昨日で国公立大学対策も一段落し、

いよいよ来週からは出版に向けての本格的な準備に入ります。

再来週は東京で出版に向けての打ち合わせなど忙しくなりそうです。b86fb3f574e71b74ca82dc7d76cb7af0_s

■小テストの作り方

話は横道にそれましたが、今日のテーマは「小テストの作り方」です。

「小テスト」と聞くと、嫌なことを思い出す読者の方もいらっしゃると思います。

今日も午後から授業をしにある高校に行くのですが、

黒板には「○月○日 小テスト 範囲は・・・」と書かれています。

英単語や英文法、漢字などやたらと小テストばかりですね。

しかし、そういう積み重ねが後々に大きな力となるのですが、

当の高校生にはあまり伝わっていないようです(笑)

(1)何のために小テストをするのか

とても根本的なことですが、

授業担当者が「なぜ小テストをする必要があるのか」を理解しておかなければなりません。

恐らくほとんどの講師が「生徒が理解できているかどうかを把握するため」

と答えるでしょう。

しかし、私はその答えは半分は正しくて、半分は間違っていると思います。

なぜなら、皆さんにも経験があると思いますが、

授業開始の5分前にさっと覚えてテストに臨む子もいるため、

本当に「時間をかけて勉強してきたのかどうか」を測るのは難しいのです。

生徒を信じたいですが、ある意味悪知恵の働く子もいますので、

小テストの結果はクラスの状況によりけりですが、

私は「参考程度」にしています。

では、私が小テストをする場合は「何を目的にしているのか」ですが、

①「時間をかけて丁寧に勉強してきたかどうか」

②「最後まで粘れるか」

③「時間内に解き切れるか」

の3点を確認します。

(2)時間をかけて丁寧に勉強してきたかどうか

学校などでは「単語テストは10個ずつ」などが多いようですが、

果たしてそんな少ない量で力がつくのでしょうか。

私は基本的に高2で「100個中20個出題」、高3で2学期にならば「500個中20個出題」にします。

「そんなのありえない」

という読者からの声が聞こえてきますが、

担当している生徒のほぼ全員が毎回満点です。

しかも不合格者には再テストを課しますが、

同じテストはしません。

ある程度、生徒に「ストレス(負荷)」を与えることが重要で、

中途半端に勉強している子は結局、模試の結果は良くないです

(3)最後まで粘れるか

私は小テストの時に必ず言う言葉があります。

「ペンを置くな」

例え早く解き終わっても、最後までペンを離すことを許しません

ペンを置いていたら、土壇場になって正しい答えが思いついた時に、

書きなおすのに時間がかかるからです。

また、塾や高校によっては「解き終わると寝る」「机の上に突っ伏す」子がいます。

このような塾や高校の場合は「しつけ」からスタートしないといけません。

小テストをさせながら「勉強に対する姿勢」が見えるのです

(4)時間内に解き切れるか

小テストの際には必ず「時間制限」を設けます。

少々きついくらいがちょうどいいでしょう。

(5)先生としての意識

ここで先生に伝えたいメッセージがあります。

①80分(高校なら50分)のうち、小テストの時間にあなたは何分費やしますか。

そもそも「小テスト」をする必要はありますか。

まるで決まったかのように「小テスト」「小テスト」と言いますが、

本当にあなたのクラスは小テストが必要ですか

小テストをするよりも、もっと授業で魅せる、考えさせる方がいいのではないでしょうか。

それとも、小テスト以前の問題ならば、しつけをきっちりする方が効果が出るのではないでしょうか。

小テスト=定期テスト=模試=入試という「つながり」を持っていますか。

小テストをおろそかにする子は、入試でもおろそかです

小テストであろうが何であろうが「テスト」です。

だから私は小テストを「なめている」子には「ガツン」と行きます。

小さなことで結果が出せないのならば、大きなことで結果が出せないからです。

これは、私の信念と言っても過言ではありません。

小テストは、先生から生徒への「メッセージ」です。

あなたの実施する小テストには「愛」がこもっているでしょうか。

なぜ塾の先生は一般的に授業がうまいのか(6)-教材の作り方-

 

こんにちは。WEST-TOTAL-EDUCAIONの西です。

この仕事に限らずどのような仕事でもそうだと思いますが、

どうしても世間が狭くなってしまいます。

会社の人との付き合いはあっても、なかなか他の人との付き合いがありません。

自分の授業の魅力を引き立たせるには、自分そのものを磨く必要があります

そのためには積極的に外で出て新たな知識を吸収することも大事です。

いろいろな世界を持っていることで、

子どもたちにその情報を提供でき、

子どもたちもさらに考えることができるからです

幸い、私はプロ講師であるとともに、

「話し方セミナー」「目標設定セミナー」「行動計画セミナー」

を開いていますので、多くの業界の方と出会えます。

そこでお聞きする話には授業で役に立つネタが満載です。

■教材の作り方

話がかなり横道にそれてしまいましたが、

専門性を高めるには縦にも横にも広げていかなければならないと思います。

さて、前回は「教材の使い方」の話をしました。

今日は、「教材の作り方」です。

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(1)塾専用教材がある場合でも・・・

塾には市販されていない「塾専用教材」があります。

塾専用教材を使う場合はもちろん塾内の担当者がそれを精査して納入しています。

それが末端の教室に降りてきた場合、よく起こるのがミスマッチです。

「どうしてこの教材?」

だからこそ、担当者と末端の教科担当者とのすり合わせが必要になります。

実際に授業を担当する講師は付随のプリントを自作するでしょう。

この自作プリント、もしあなたが教室の責任者ならば、講師任せにしていませんか

(2)教材の作り方

先ほどの「自作プリント」を含め、教材を独自に作成する場合についての私の考え方について述べます。

①自作プリント、独自教材は本当に必要なのか

スタートはここからです。

そもそも「自作プリント」「独自教材」を作ることに喜びを見出している講師が多いです。

「本当にその教材は必要ですか?」

特に塾専用教材と教科書とノートがあれば、自作プリントの90%が不要だと私は考えています。

例えば、中学校の英語で新しい文法単元を指導すると仮定してください。

1.型(公式)と訳し方の紹介

2.例文の説明

3.演習問題

これが新単元の主な流れです。

次に自作プリントを入れてもいいですが、私ならばもっと違うことをします。

それは「ゴール」設定がそもそも違うからです。

私のゴール設定は高校入試でも大学入試でもありません。

「使える英語(発信力のある英語)」です。

だから・・・

4.演習問題の音読

5.演習問題の暗誦

6.演習問題の単語を一部変えて英作文

ここまでやります。塾専用教材とノートがあればできることです。

もっと日本の将来を考えないと、もっと英語教育を考えないと!

②独自教材を作る方法

特に大学入試を専門とする場合、集団クラスでは塾専用教材を使わずにプロ講師に一任されることが多いです。

私もこの春から塾で7クラス、高校で7クラス、大学・短大(こちらは英語ではありませんが)5クラス担当します。

そのうち16クラスは独自教材にしなければなりません。

A 逆算型

私が教材を作る場合(英語に限りますが)、「逆算型」です。

例えば新高3生の長文読解のクラスを持つと仮定します。

1.クラスの現状と将来の把握

これが、まず最初にすることです。

ある程度の予測も入りますが、以下のことを考えます。

「国公立志望が多いのか」

「難関私立志望が多いのか」

「中堅私大志望が多いのか」

「センター試験を受けるのか」

「公募推薦が多いのか」

途中で増えることも多いので、最終的には「難関私立志望」で設定をします。

国公立志望をする子には別途、課題を配布します。

今の私立大学を受ける生徒はセンター試験を併用ことも多いので、センター対応型にもしておきます。

2.期間と内容の設定

・翌年1月19日~31日「私立直前対策」・・・志望校別私立大対策

・翌年1月1日~16日「センター直前対策」・・・センター内容

・12月・・・「センター対策」

・11月・・・「私大800語~1200語長文対策」

・10月・・・「公募推薦対策」

・9月・・・「私大600語~800語長文対策」

・8月・・・「センター・私大(~600語)長文対策」

・6月~7月・・・内容一致対策

・4月~6月・・・精読演習

こんな感じで決めていきます。

3.テーマの設定

長文を扱うにしても、設問の種類はバラバラです。

・内容一致

・適語補充

・和訳

・整序

それぞれの時期に合わせて問題をチョイスしていきます。

4.問題の配列

「基礎⇒標準⇒応用」と並べることが多いですが、

受験直前期となると「応用⇒標準⇒基礎」に変えることもあります。

後者の方が、「達成感」が得られやすいからです。

ただし、後者にするかどうかはそのクラスの状態を見て最終的に判断します。
上記以外にも、いろいろと考えなければならないことがありますが、

とにかく「準備」「分析」「時間」が必要です。

なぜ塾の先生は一般的に授業がうまいのか(5)-教材の使い方ー

こんにちは。WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

今月に入ってから、春休みから1学期にかけて使う英語の教材を作成しています。

新しく持つクラス、これまで担当してきたクラスなどを念頭におき、

教材作りをしております。

「教材作り」については明日のブログで伝えますが、

今日は「教材の使い方」について述べたいと思います。

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■教材の使い方

(1)意図は何なのか

教材を最初に手にしたとき、もちろん中身を確認します。

・どんな単元があるのか

・構成はどうなっているのか

・レベルはどのくらいなのか

・ページ数はどれだけあるのか

上記以外に、私が大切にしているのは「教材作成者の意図」です。

いくらIT機器が発達したとはいえ、問題の選定は機械任せはできません。

最期の校正で必ず作成者自身が再度目を通すはずです。

そのため教材には「作者の思い」が入り込みます。

・いったい作者はどのような意図でこの教材を作ったのか

それを付随の資料や、塾スタッフ、作成者本人から確認をします。

良い塾だと「時期に応じたテーマ」があります

例えば・・・

「最終的にはこの学年には京大・阪大・神大レベルに持っていきたい。

しかし、今のこの子たちは、まだそこまでいけるレベルではない。

さらに、春は新入生がたくさん入塾します。新入生は今まで部活を中心に

してきたのでそこまで勉強はできていません。だから、基礎的なことを中心に

指導してあげてください。『英語っておもろいなあ』そう感じさせてあげてください」

のように塾の思いを伝えてくれます。

そして、「塾のテーマ」×「テキスト作成者の意図」×「生徒たちの力」×「私の授業力」

が絡み合って授業が成立するのだと私は思います。

(2)何を教えないか

授業において、先生の力量が求められるのが「何を教えないか」です。

もう一度言います。

「何を教えないか」

です。

つまり、「教える内容」と「教えない内容」の線引きができるかどうかが先生の力量の1つです

・このクラスのレベルならば「ここまで教えよう」

・このクラスは「ここを教えるよりは、こっちに時間をかけたい」

など、クラスや個人に応じて問題を選別できるかどうかです。

学力的に厳しいクラスに「新しい情報」を伝えすぎるのは消化によくありません。

生徒が1段ずつ階段を登れるように授業の設定をしてあげなければなりません

(3)問題の優先順位をつける

次は「教える問題」にスポットライトを当てます。

ここに大問1があって、そこに小問が(1)~(10)まであるとします。

そしてその10個は必要なので教えると仮定します。

あなたはその10個に対して優先順位をつけられますか。

つまり、その10個の重要度が分かりますか。

過去の入試問題などを研究していると、

・良く出る問題

というのがあります。

また、

・過去の生徒たちがつまづいた問題

というのがあります。

だから、(1)~(10)まで教えるにしても、

講師の側が重要度(優先順位)が分かっていれば、

「(3)は○○大で出題されたもの。何度も似た問題が出る重要なやつだ!」

と声のトーンを高くし、生徒たちにアピールできます。

そうすると生徒もこの問題に対する意識がグッと上がります。

勉強熱心な先生ほど多くの気づきがあるものです。

なぜ塾の先生は一般的に授業がうまいのか(4)-先生の明確な方針-

 

こんにちは。WEST-TOTAL-EDUCATIONの西です。

この春から新しい場所で新しい生徒たちを教えることになります。

教育の現場でなくても、この春というのは心機一転の時期ですね。

新卒の場合ならば新たな職場、小学校6年ならば新たな中学校、など

ワクワクドキドキですね。

私も、

「どんな生徒がいるのだろう」

「生徒はきちんと聞いてくれるのかな」

といろいろと空想します。

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■先生には明確な方針があるか

私は、常にこう考えています。

「1回目の授業、それも始まる前の5分と始まりの5分がポイント」

(1)「1回目の授業」の大切さ

ほとんどの先生は「1回目の授業」が大事だとおっしゃいます。

私も同感です。

他の先生も同じだと思いますが、私は1回目の授業を使ってかなりオリエンテーションの時間を作ります。

もちろんカリキュラムとしてしなければならないことがありますが、

それ以上に「伝えなければならない」「共有しなければならない」ことがあるからです

では、何を伝えるのか?それは、

「授業の目的」

「授業のルール」

です。

(1-A)授業の目的

私は、必ず「授業の目的」を伝えます。

「1年後はこんなふうになっていてほしい」

「私の授業を受ければこんなふうに変わる」

「私がこの授業にかける思い」

「生徒たちの夢や目標の確認」

などを確認します。

台本はあらかじめ授業の前日までに作っておきますが、

当日はカンペなどは見ません。生徒一人一人の顔を見ながら、話をします。

(1-B)授業のルール

また、「授業のルール」についても説明します。

塾統一の方針があればそれも併せて伝えますが、

私の授業のルールについても明確に伝えます。

このルールについては、生徒たちが忘れないように「書面」にして配布します。

「遅刻・欠席について」

「宿題について」

「小テストについて」

「授業を受ける姿勢について」

過去の具体的な事例を挙げながら、しっかりと伝えます。

要するに「私の授業の基準」を伝えます。

そして、いったん設定した基準は絶対にブレないようにします。

例えば、「小テストは満点合格。満点でなければ居残り再テスト」

と伝えれば、必ずそのルールは最後までやり抜きます。

途中で「1問ミスなら許す」なんてことはしません。

あくまでも授業の主導権は「先生」です。

「生徒が主役」なのは理解できますが、主導権は先生にありますから。

主導権を生徒にとられたら、いわゆる学級崩壊です。

だから先生には綿密な計画と強靭な信念が必要です。

生徒に迎合しすぎる先生など実力ははっきり言って「ない」です。

(2)「始まる前の5分と始まりの5分」が一番大事

「始まりの5分」を大切にしている先生はたくさんいます。

しかし、「始まる前の5分」を大切にしている先生の数は圧倒的に少ないはずです。

(2-A)始まる前の5分

私は、特に新規のクラスを持つ場合は、「5分前」に教室に入ります。

そこで生徒の様子をしっかりと観察します。

・ギリギリに来る生徒は誰か

・クラスを牛耳っているのは誰か

・誰と誰が仲良しか

・一人でいる子はいないか

・あらかじめ聞いていた情報とのすり合わせ

・クラス全体が明るいかどうか

・知らない先生にもひとなつっこく話しかけてくる生徒は誰か

・「よーし、始めるぞ」と言った時に、生徒はすぐに着席するかどうか

このあたりをしっかりと確認します。

(2-B)始まりの5分

そして、1回目の授業が始まると最初の5分ですべきことがあります。

・出席確認

・配布物の配布と氏名の記入

・授業が始まっているのに私語をしている生徒がいないかどうかの確認

・黒板やホワイトボードが見にくい生徒がいないかどうかの確認

・筆記用具を忘れていないかどうかの確認

これらが済むといよいよオリエンテーション(1-A、1-B)に入ります。

80分の授業ならば約30分かけてオリエンテーションをし、

クラスとの一体感を作っていきます。

これらが成功するかどうかが、このクラスの一人一人が成長できるかどうか、

退塾者が出ないかどうか、新規入塾生が入ってくるかどうかが決まるのです